自己破産手続の流れ

@受任通知の発送
まず、ご依頼をお受けした後に、弁護士が各債権者に対して受任通知(介入通知)を送付して、取引履歴(「いついくら借りて、いくら返したか」や「その当時の利率」等が記載されたもの)の開示を請求します。
     
A引き直し計算
開示を受けた取引履歴をもとに、利息制限法に定められた上限金利に従って計算をし直し(これを「引き直し計算」といいます)、実際の債務額を確定します。この際、既に債務を完済しており、逆に払い過ぎていることが判明した場合(いわゆる「過払い金」がある場合)には、過払い金の返還請求を行います(過払い金につきましてはこちら)。
受任当初は破産手続きをとる予定であっても、過払い金が多く発生した(債権者からお金が返ってきた)ために、任意整理に方針を転換する方もいらっしゃいます。
     
B自己破産申立書類の作成・申立て
クライアントからの聴き取りをもとに(時にはクライアントと弁護士間で複数回のやりとりを通して)、弁護士が申立書類の作成を行います。申立書類の作成が完了したら、裁判所へ申立を行います。
     
C審問
裁判所裁判官から、免責不許可事由(ギャンブルのための借入等。詳しくはこちらへ)に該当していないかどうか等につき、質問を受けます。
     
D破産手続開始決定
破産手続きが開始します。この時点ではまだ債務は免責(0円になること)されていません。
                               
E同時廃止手続き                   F管財事件手続き(詳しくは「管財事件」のページへ)
20万円以上の貴金属や土地建物など、      20万円以上の貴金属や土地建物など、
自分名義の換価できる財産がない場合       自分名義の換価できる財産がある場合等
                               
                             G破産管財人の選任等
                            破産管財人(通常、破産申し立てを行った
                             弁護士とは違う事務所の弁護士が選任さ
                            れます)により、財産を管理・換価・処分さ
                             れます。
                               
                             H債権者の債権届出
                            債権者が裁判所に債権届出を行い、破産
                             管財人が各債権者の債権を調査します。
                               
                             I債権者集会・配当
                            破産管財人が財産の調査報告・処分結果・
                             債権調査結果を報告し、免責を許可するか
                            どうかにつき、意見が述べられます。
                             その後、財産が債権に応じて配当されます。
                               
J免責の審尋  ←  ←  ← ← ←
     
K免責許可決定(免責不許可決定)
免責許可決定がもらえれば、官報に掲載され、借金・債務は帳消しとなります。